『オー・マイ・ビーナス』を見た
最近韓国ドラマにはまっている。
前回は『彼女はキレイだった』を見て、今回は『オー・マイ・ビーナス』だ。
焼き肉を二日連続で食べている感じに近い。そろそろ胃がもたれてもおかしくない。
ちなみに前回見た『彼女はキレイだった』のレビュー記事はこちら↓
[st-card myclass="" id=1066 label="" pc_height="" name="" bgcolor="" color="" fontawesome="" readmore="on"]『オー・マイ・ビーナス』は結論から言うと80点。面白い作品ではあるけれど、あと少し足りないところがあった。
そんなことを具体的にかつ超個人的に書いていこうと思う。
[adsense]『オー・マイ・ビーナス』の感想
・主人公の役作り
『オー・マイ・ビーナス』は、昔は美人だったが大人になると激太りして彼氏にも逃げられた女性が主人公だ。
もともとの設定だけみると『彼女はキレイだった』に似ている。
ちなみに放送時期は1クール違いで、2015年の9月~11月に『彼女はキレイだった』が、11月~翌年1月に『オー・マイ・ビーナス』が韓国で放送されている。
2015年頃には、「昔はキレイだったけど今はダメダメ女子」みたいなのが流行ったのだろうか。詳しい人がいたら教えて欲しい。
閑話休題。『オー・マイ・ビーナス』は主人公がかなり太っている。
そんな彼女は、ひょんなことから世界的に有名なトレーナーのジョン・キムと出会い、身体を鍛える毎日がはじまる・・・。
みたいな話なんだけど、この主人公の役者がほんとにすごい。
なにがすごいって、実際に太っている役も、痩せている役も、1人でこなしているところがすごい。
初登場の時は顔パンパンなんだけど、物語が進むにつれて段々痩せていく。もう別人かってくらい役を作り込んでいて、まあ身体に悪そうだ。
もしかしたら、痩せているときに最後の方の場面を撮って、段々身体を太らせていきながら最初の場面に近づけたのかもしれない。
いずれにせよ内臓に負担のかかる役作りだ。
と、ここまで書いてからどうやって太ったのかを調べてみた。
そしたらあれは特殊メイクらしい。
・・・・・・
・・・・
・・・
なんだそれ。
僕の役作りへの感動は現代の高度な技術で作り出せてしまうものだったのだ。ざんねん極まりない。
まあそうか、あんなに太ったり痩せたりしたらいくらなんでも身体に悪すぎる。
どこかの人権団体から制作陣にクレームが来てもおかしくないレベルだ。
勝手に盛り上がってた自分が悪かった。
だから、もう主人公について書くことは何もなくなった。
もちろん演技は上手い。特に「泣き」に関しては最上級の賛辞を贈ってもいい。
だけど役作りへの感動が消失してしまった今、残念ながらどんな長所もかすんで見えてしまう。
ちなみに女優の名前はシン・ミナ。興味があれば検索してみてほしい。
[adsense]・主演男優の笑顔について
主演男優はソ・ジソブ。韓国の一流俳優だ。
日本にもファンが多く、『ゲゲゲの鬼太郎 千年呪い歌』にも夜叉役として出演している。
このソ・ジソブだけど、笑顔がかなり独特だ。
独特というか、ありていに言えば笑っていない。頬を上げているだけ。
日本人的な感覚では、「苦笑い」という言葉がジソブの笑顔を的確に表現しているだろうと思われる。
かなり微笑ましい場面にもこの「苦笑い」が現れるから、苦笑いをする場面だということではない。
そんなことだから、一瞬だけ「この人楽しくないのかな」と思ってしまう。
だけどすぐさま「これはこの人特有の笑顔なんだ」ということを思い出して、笑顔の場面として物語を理解していく。
この少しの引っかかりが度々起こるから、なんかスッキリ観ることができない。
たとえるなら、何もないまっずぐな道でなぜかつまずいてしまうような感じ。
何かあったかなと思って振り向いてみるけど、足下には石ころどころか、砂粒ひとつ落ちていない。
なにも無いところなのに、無駄に足止めをくらってしまう。そんな感じだ。
強調しておきたいけれど、僕はこのつまずきを疎ましく思っているわけではない。むしろ好ましく思う。
彼の笑顔に違和感を覚えるのは、ひとえに文化の違いということなのだろう。
日本でしか生きてきたことのない僕にとって、あのような笑顔が成立するということはとても興味深いことだ。
[adsense]『オー・マイ・ビーナス』の評価
冒頭でこのドラマは80点だと言った。
誤解のないように言っておくと、僕の中で80点は高い方だ。
それはそうと、20点分を減点した最大の理由は「尺の足りなさ」だ。
この物語は主演男優が大企業の後継ぎ息子という設定なのだけど、この企業内のいざこざをもう少し観たかった。
孫に立派な花嫁を迎え入れたい会長(ジソブの祖母)とヒロインの対立や、会社内の派閥争いなど、構成自体は用意されていたけど、どれも今ひとつ盛り上がりに欠けた印象だ。
きちんとボリュームを出せないのであれば、どちらかだけに焦点を当てるべきだったように思う。
そこが個人的な減点ポイント。
とはいえ内容は面白かった。
実を言うと、『彼女はキレイだった』と『オー・マイ・ビーナス』は、僕の彼女に韓国ドラマ好きの友人がいて、その女性がおすすめしてくれた作品だった。
その女性いわく、最初に観るなら『彼女はキレイだった』がおすすめで、その次に『オー・マイ・ビーナス』を観ると良いという。
僕らはその女性に素直に従ったわけだけど、それは正解だったと思う。
『彼女はキレイだった』の軽快さに比べて、たしかに『オー・マイ・ビーナス』は少し濃かったかもしれない。
だから、もしあなたも韓国ドラマビギナーなのであれば、同じ順番でみることをおすすめする。
以上、『オー・マイ・ビーナス』の感想と評価を書いた。
次は何を見ようか。